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タイヤ職人に姿を重ねるコンテンツを作るとは

この記事は「SHIROBAKO Advent Calendar 2015 - Adventar」の21日目の記事です。
昨日の記事は『【SHIROBAKO】松亭活動報告2015 - Web錯誤』でした。

来年に一挙放送があるので興味があればぜひご覧ください。 news.shirobako-anime.com

自分の名刺のキャッチコピーにどんどんドーナツどーんといこうって書いてあります。
とある飲み会に参加して名刺交換した際に、それが食いつかれてSHIROBAKOのAdventCalendarあるらしいのでよかったらどうですか?って言われてノリで参加しました。

以前はゲーム制作(いわゆるスマホゲーム)の現場にいて、毎日あーだこーだ言いながらプログラム書いていました。
その現場にいたときにちょうどSHIROBAKOのアニメをやっており、周りに薦められるがまま見ていろいろ感動していましたが、一番共感できたのは「第9話 何を伝えたかったんだと思う?」です。 (以下ネタバレ含む)

9話を3行でまとめると

  • 働いている会社の環境はかなりよく、給料もそれなりに良い(アニメ業界において、福利厚生の良い会社は珍しい)
  • その会社の売りはタイヤのアニメーション(社長の方針でタイヤだけに絞っていい感じタイヤの画が書ける会社として売り込んでおり、それなりの地位の会社になれた)
  • その会社でずっとタイヤを書き続けるってどうなんだろう?という葛藤があり、他の人に相談している

みたいなお話。

自分がやりたいこととそのギャップ

第9話の藤堂美沙(以下みーちゃん)セリフの抜粋

『確かに福利厚生とか、条件良いなって思って入ったんですけど…このままじゃ明日も明後日も、1年後も2年後も…車ですよね…』 『CGの会社に入って…逆に夢に遠ざかってるような気がして。ずっと車の部品しか作ってなくて…』 『このままじゃ、3年後もホイール作ってる自分しか思い描けなくて…』

会社の方針として、◯◯だったらこの会社みたいになってるのは経営的には間違ってない戦略だと思う(謎の上目線...)
ニッチな市場があってそこに特化したモノを提供できて、会社が食っていけるのであれば素晴らしいものだと思います。

しかし、現場の人間としてそれが正しいかどうかは別問題で、自分の成長に繋がるのかとか考えだすとやはり迷ってしまうものでしょう。
タイヤの絵を書き続けるのは本当に自分がやりたかったことなのか…?10年間タイヤを書き続けるのがアニメを作ることなのか…

gif

第9話でみーちゃんが自問自答していた感覚がボク自身の中にもありました。

ボク自身、半年前に会社を辞めましたが、最後に作っていたタイトルのゲームがほんとクソで、誰のためにゲームを作ってたのかわからなくなっていました。
クソめんどくさい社内のお偉いさんが「うん、いいね」って言うためだけにゲームを作っていたような感覚が嫌になって辞めましたが、本当に作りたいものはユーザーが楽しんでもらうようなゲームを提供するべきで、経営者が面白いと思うゲームではなかったはずです。

誰のために何のためにモノを作っているのか、この作品を見て深く深く考えました。

モノ作りのどこに価値を見出すのか?

モノ作りにおいて何が自分にとって価値があるのか。
現場での立場により変わるでしょうが、自分が関わっている作品が褒められるのが嬉しいのか、◯◯って作品に出ているホイールキレイよねって言われたいのか、尊敬する先輩に褒められたいのかなど、いろいろな感情があるなかで何が一番刺さるのか。。。 みーちゃんは作品を作りたいというとこであって、ホイールをいくら上手くなっても自分の将来の役に立つとは思えなくて葛藤していたんだと思います。 (まぁ後半やっててよかった的な発言をしていることから、経験は無駄ではなかったんでしょうが)

このどこに価値を見出すのか?ってどんなことにでも言えて、プログラムを書いてて、このコードキレイだよねとか言ってくれるところにに価値を見出している人もいるでしょうし、静的解析とかデプロイとか仕組みを作ってチーム開発を加速させることに価値を置く人もいるでしょう。

しかし、コンテンツの世界は結果が全てだと思ってます。 「アニメ面白かったよねー、漫画面白いよねー、ゲームも最高だねー。でも売れてないからダメだよね」・・・

自分自身が作りたいと思っているものを作って評価される世界だったらなんて生きやすい世界だろうと思いますが、現実は違いますよね。
アニメーターというアニメのプロがいて、プログラマーというプログラミングのプロがいて、実際好きなことやってるだけで結果が出て、それで食えてる人は少数派でしょう。
でも過程にも価値があってもいいだろうし、過程を評価してくれる環境であればより働きやすい環境になると思っています。

スティーブ・ジョブズ
未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない、 君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけなんだ。 だからこそバラバラの点であっても将来それが何らかのかたちで必ず繋がっていくと信じなくてはならない。

働く場所に何を求めるか?

ボク自身、いいモノを正しく作れる環境も大事ですが、それ以上に一緒に働く人のほうが重要だと思ってます。 作りたいものがあってそれに共感してくれるメンバーと働けることが何より求めています。

SHIROBAKOでは作中は楽しく、チームが一丸となってモノ作りをしていますし、実際のSHIROBAKOを作った中の人達も楽しそうです。

SHIROBAKOという作品が好きな方々はこのアニメに出会えてよかったと思っているでしょうが、それ以上にSHIROBAKOを作った中の人達もこのメンバーで作品を作れてよかったんじゃないかと外から勝手に想像しています。

コンテンツを作るとは作品を作ることがもちろん大事ですが、一緒に働きたいメンバーを集めて面白いコンテンツが作れる環境のほうがやっぱり大事なんじゃないかなぁと思います。
人を集めて作品を作ることはできるけど、働きたい人を作ることはできないので。。。

まとめ

半分ぐらい前職の愚痴みたいになってますし、まとめようと思ったけどまとまらないので、この辺で終わらせてもらいます。。。

チームで何らかのモノづくりをしている人達は一度見る価値があるアニメだと思います。
年間に3本ぐらいアニメ見ないけど、これだけは本当にオススメします。